時間を守ることができないプレゼンターは
ステージに上がる資格なし

 今回のイベントでもっとも分かりやすく結果に反映されたのは、「時間オーバー or 大慌てで時間内に終わらせる」というタイプのプレゼンです。

 ほぼ例外なく低スコアに沈んでいました。時間をコントロールできていないと、如実にステージ上で言動に表れてきます。妙に噛みまくったり、スライドを大急ぎで送ったり、慌てっぷりがすぐにばれる状態になりがちです。聴衆は、それをしっかり感じ取ります。当然、「素晴らしいプレゼンだった」と思ってくれる人は激減します。

 今回のイベントは有償だったこともあり、オーディエンスの反応はシビアです。いいプレゼンには素晴らしい点数をつける一方、いまひとつのプレゼンには容赦ない点数をつけてくれます。

 時間を守ることができないプレゼンターは、ステージに上がる資格なし、というのが私の持論です。なぜなら、ステージ上のプレゼン時間は、すべて自分でコントロールできるはずだからです。照明の強さや音響の質、ステージの広さやマイクの感度は、スピーカーがコントロールできる範疇にはありません。ここはリハーサルの段階で把握をしておいて、できる範囲でやるしかありません。

 プレゼン時間は違います。これは自分で完全にコントロールできる。どのくらいのペースで話すのか、どのスライドで時間調整するのか、全部自分がその場で調整できます。これを行えないことは、聴衆の時間を浪費していると言っても過言ではありません。

 今回のイベントは、非常に多くのセッションが用意されており、次のセッションに行くために部屋の移動が必要な人が大半でした。その移動時間を奪って話し続ければ、次の部屋で席を確保できなくなる人も出てくる可能性があります。限られた時間をいかに有効に使うのか、そしてほかの人たちにも有効に使ってもらうのか。これを意識してこそ質の高いプレゼンテーションができるのです。

 そのためには、自分の話すスピードとスライド数の兼ね合いを理解しておくことは最低限の準備になりますし、ステージ上での不測の事態に備えたプランBを用意しておくことも必須条件です。

 プレゼンテーションはいかにして事前の準備を念入りにやるかにかかっています。それさえやれば、ステージ上で恥をかくこともないですし、スター気分を存分に味わうこともできるのです。いつそのような機会が来るかはわかりません。なので、今日からすぐにその日に向けて備えてみてください。