(1)骨がゆがまないストレスとは

 ではここで、本能(感情)を、きらいという感情に設定して考えてみます。あなたにはいま、きらいだと思っている人がいますか? もしいるのであれば、その人の顔を思い浮かべてみてください。

 その人は、自分の親や兄弟かもしれません。あるいは会社の上司、同僚、クラスメイト、学校の先生、ご近所の奥さん、お姑さん…でしょうか。

 いまはきらいな人がいないというかたは、過去にきらいだった人の顔を思い浮かべてみてください。

 そして、あなたがきらいと感じている人が、前から歩いてきたと想像してみましょう。

 ここで、ストレスを感じない究極の手段として、「相手をバシッと殴る」ということが考えられます。これをやった瞬間は「スーッ」とすると思いますが、たとえば会社で行なったら、つぎの人事異動の際は、かなりの確率で左遷となるでしょう。あるいは学校なら、受験にひびいてしまうかもしれません。ご近所のかたにやってしまったら、つぎの日から住みにくい環境になるかもしれません。

 このように、わたしたちは組織や地域社会などとの関係性のなかで生きているため、「感情=即行動」といった方法をとるわけにはいかないのです。

◎骨がゆがまないストレス
骨がゆがまないストレス

 そこで、(わたし自身もそうなのですが)ほとんどのかたは、きらいな人に会っても、一応つくり笑顔をしてあいさつをします。

 「おはようございます」「おはよう」

 そして、スッとすれ違った直後、心のなかで、「うわぁー! 朝からイヤなヤツに会っちまった…」「はぁ…、もう朝っぱらから不愉快だわ!」こうつぶやいたとしましょう。