上司と、その上の上司が違う意見だったら
新たな企画を進めているときに、直属の上司と「上司の上司」の間で意見にギャップがあることがよくあります。はっきり指摘されることもあれば、意見は言わないものの、明らかに気に入らないことを態度で示されたりします。嫌味っぽい目つきとか、ため息とかですね。
直属上司が「上司の上司」の意見を尊重して、うまく合わせてくれればいいのですが、自分の意見には皆、結構こだわってしまうもの。お互いに密かにライバル意識を持っていたりすると、妙なひっかかりが生まれます。
こういう場合、対応には注意を要します。ケースを分けて考えてみましょう。
◆ケース1:「上司の上司」の力 >> 直属上司の力
「上司の上司」の力が直属上司よりもかなり上で、判断がずっと優れている場合です。もちろん優れた意見を取り入れるべきですが、問題は、直属上司の気持ちです。素直に賛成はしてくれません。
素直に賛成してくれなくても、直属上司の意見を反映して仕事の質を落としたりはできませんし、「上司の上司」の優れた意見の大半を取り入れなかったりするわけにはいかないからです。
ただ、直属上司の意見を全面的に取り入れることができない分、少しだけでも意向を反映するとか、もう少し当たりさわりのないときに立ててあげるなどの配慮が必要です。
何だか上司と部下の心くばりが逆転しているようにも感じますが、仕方がありません。こうしたケースは実際によくありそうです。上司の方には心していただきたいですが、不満を感じる部下の方も、自分が上司になったときにこういう見方をされないよう、できる限り力をつけておく必要があります。尊敬されない上司ほど、つらいものはありませんから。