ITアウトソーシング大手のトランスコスモスはこのほど、Facebookなどのソーシャルメディアを利用した「ソーシャルメディアプロモーション支援サービス」を開始した。ソーシャルメディア上で懸賞、クーポン、コンテスト、クイズなどのプロモーションキャンペーンを展開し、効果的に集客ができる新しいサービスの特徴を、同社の提携先であり、同サービスの開発元である米国Wildefire Interactiveの開発部門総責任者に聞いた。
インターネットによるキャンペーン告知手段といえば、ウェブ広告やメールマガジンなどが一般的である。だが、これらのメディアによる情報は「広告」だけに、ユーザによっては関心を示さず、別のユーザへの口コミが広がりにくい場合もある。その点、友だちや知り合い同士が会話や情報交換を繰り広げるソーシャルメディアなら、興味のあるキャンペーンの情報は縦横無尽に拡散する。結果として、キャンペーン情報が多くの人の目にとまる機会が増え、より大きな集客効果や売り上げが期待できるといわれる。
そのソーシャルメディアの特性が最大限に引き出せるように工夫を凝らしているのが、このほどサービスインしたトランスコスモスの「ソーシャルメディアプロモーション支援サービス」(右イメージ図)だ。
現在さまざまな企業が行っているFacebookを利用したキャンペーン告知は、キャンペーンに応募する際、Facebook上の広告のリンクをクリックして別の申し込み画面を開く仕組みになっているのが一般的だ。つまり、応募者がいったんFacebookの外に出てしまうので、そこからもう一度Facebookに戻って知り合いに情報を広げる可能性は低くなる。
同サービスは、キャンペーン告知も、申し込み画面も、受け付け完了画面もFacebook上に表示され、すべての作業がFacebook内で完結する。しかも、受付完了画面には、応募者がキャンペーン情報を友人や知り合いに推薦できる仕掛けが設けられ、応募者のウォールやニュースフィードには、キャンペーンに応募したことが書き込みとして残される。友人や知り合いがそれを見て申し込む行動を繰り返すことによって、情報が次から次へと拡散するのだ。
こうしたアクションの過程でユーザ側が行う特別な操作はとくになく、Facebookを通常どおり利用するだけだ。キャンペーンを告知する企業側も、キャンペーンページの作成などはトランスコスモスが請け負うため、高度なスキルを要求されることはない。
同サービスのシステムは、FacebookやTwitterなどソーシャルメディアのプラットフォームに付加価値を提供する、米国Wildfire Interactive社(以下、Wildfire社)が開発した。