プロフェッショナルには勉強の連続が欠かせません。プロだからこそ、自分の強みを作るために人のやらない学びをしなければならないのです。しかも、その歩みを止めてはいけません。

 そこでクローズアップされるのが、資格のほかに強みとして伸ばしたい分野は一流から教えを請うという学び方です。プロが強みを伸ばそうと思ったら、一流から学ばなければ意味がありません。

 この段階に来ると、ちょっと本を読むとかお気軽なセミナーに参加してみるといった程度の学びでは足りません。本格的に大学院などで学び直す、前回「あなたの仕事が過去のものになる時代、人生を変える『学び直し』」でご紹介したように、一流と言われるプロに教えを請う、といった覚悟を決めた学び方が必要になります。

 30代はやることがたくさんあって大変なはずですが、ここでやるべきことを必死にやるかどうかで、その後の人生が大きく変わることを今一度、知ってください。

 ただそこで忘れてほしくないのは、本連載の第2回「30代は自分の専門領域をいかに定めるかがカギになる」でお話した専門領域の選び方のうち、第一の観点、つまり、自分に合う・合わない、好き・嫌いという観点です。なぜならば、自分に合わなければ長続きしませんし、好きにならなければ努力は続かないからです。「必要だから」とか「仕方ないから」という動機では絶対に続かないものなのです。

 だから、やってみて本当に合わない、好きじゃないと思ったら、本来、1秒でも早くやめるべきなのです。とはいえ、もちろん、ある程度はやってみないと早とちりもありますし、その領域の奥深さ、面白さもわからないので、3ヵ月くらいはやってみた方がいいと思います。3日続いて、3ヵ月続いたら、たぶん3年続くものです。3年続くとベースができます。

 そこまで来たら、もう引き返さないほうがいい。後は「1万時間」といわれる、人が一流になれるまでの修業時間を乗り切ることが主眼になります。

税理士プラスαが
食える強みを作る

 私が在籍している明治大学ではMBAコースの中に、税理士MBAというものを明確に位置付けています。

 税理士になるためには、税法試験免除のある大学院を出る(※)という方法があります。そのため、税理士になるのが主眼ですから、大学院で税法だけを学ぶという考え方になりがちです。つまり、それ以外の科目はどうでもいいというわけです。しかし、それは実にもったいない話です。

※試験の分野(税法科目、会計学科目)ごとに、いずれか1科目の試験で基準点を満たした者(いわゆる一部科目合格者)が、自己の修士の学位等取得に係る研究について国税審議会の認定を受けた場合には、税法科目であれば残り2科目、会計学科目であれば残り1科目にも合格したものとみなされて試験が免除される。(国税庁HPより)