他社との差別化を図ることも高い専門性がベースにないとできません。今、各社で強く必要とされているのは独自性を持ち、既成概念を壊してイノベーションを起こすような高い専門性を持つ尖った人材です。

管理職でも専門性が
問われるようになる

 ただし世の中はプレーイングマネージャーだけで回せる企業組織ばかりではありませんし、「部長ができます」的な管理職に合致する業種・業態もあります。そうしたところを中心に、管理職が務まる人材が足りないという状況も生まれています。

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 例えば大きなスーパーの店長は個々のプレーヤーの立場からは見えにくい、大所高所から物事を見ることができなければ務まりません。こうしたポジションがなくなることはないので、管理職を目指し、追求していくキャリアも当然あり得るでしょう。

 そこで注意しなければいけないのが、激しい競争環境が続く中で、管理職に求められる専門性が高まっていることです。すなわち、管理職でもマネジメント専門職としての専門化が進んで行く流れが強まっています。

 アメリカでは一定水準以上の会社になると、管理職はMBA(経営学修士)が必須です。経営管理を体系的に学んでいる人材が管理職に就いている事情に鑑みると、日本企業でもMBAが必須になるかどうかはともかく、管理職にマネジメント職としての専門性が求められるようになっていくでしょう。

 管理職のポジションは、同じ会社の中では階層を上がるごとに席が少なくなっていきます。従来の大手日本企業であれば〇〇代理といった役職や関連会社への出向で処遇されましたが、大多数の会社にそんな余裕はもはやありません。そうなると、管理職でやっていこうとする人は、いずれ他社に転職することも視野に入れざるを得ない。

 その意味でも、管理職は市場で通用するようにマネジメントスキルを体系的に学んでおく必要があるでしょう。

(株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)