2017年度、ソニーが20年ぶりの“宿願”である連結営業利益5000億円を達成できるかどうかが市場の耳目を集めている。一敗地に塗れたソニーは本当に復活したのか。(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木洋子)

「営業利益5000億円」。これはソニーにとって因縁の数字だ。今まで達成したことは一度きり。ITバブル前の1997年度、出井伸之社長の時代に、平面ブラウン管テレビ・ベガのヒットで連結営業利益5202億円を達成したときのみだ。

 リーマンショック前年の2007年度には4752億円と、目前まで近づいた(図(2))。ノートPCのバイオ、家庭用ビデオカメラのハンディカム、デジタルカメラのサイバーショットなどが貢献し、エレクトロニクス事業のセグメント利益が過去最高を記録した。

 その後10年たった17年度。再び5000億円が見えてきた。ソニーは今年度の営業利益を5000億円と予想している(図(1))。17年度末を最終年度とした、中期経営計画を達成できる、と宣言したのだ。