反対に、35歳以上の単身「R‐アラフォー女性」では節約傾向が目立つ。「被服及び履物」は昨年1万3440円だったが、今年は1万649円とやや減少。「理美容サービス」も4732円から3786円に減っている。

 震災を経て今まで以上に女磨きに熱を入れる若い女性と、出費を控える熟女たち。女性たちの消費は「35歳の壁」のこちらと向こうとでかなり異なるようだ。

 あくまで筆者の主観だが、そこには「不透明な未来」への不安が潜んでいるようにも感じられる。円高不況、年金問題、政治不信。日本社会の先行きはますます見えづらくなっている。男性より寿命の長い女性にとっては不安なことこのうえない。

 早く結婚して経済的な安定を得たい女性は婚活に投資し、そうでない女性は財布のひもを締める――当然と言えば当然だ。何と言っても女性の収入は、全体的に見ればまだまだ低い。国税庁の民間給与実態調査(平成22年度)によれば、平均年収はわずか263万円にすぎないのである。

「社会を応援したい」は魔法の言葉?
女性の間に広がる「嫌消費」ならぬ「賢消費」志向

 だが、「それでもやっぱりお買い物が好き!」というのが偽らざる女ゴコロ。不安を解消し財布の紐を緩めてくれる、新しい「魔法の言葉」があれば喜んで消費したい……という女性も多いのでは。

 はたして、そんな言葉があるのだろうか――?

「それがまさに“応援消費”です。

 かつては“世のため人のため、自分の幸せを犠牲にするのが社会貢献”という意識があったと思います。しかし震災の影響もあり、その認識が大きく変わりました。自分のためにお金を遣い、なおかつ社会も応援できる。そういう消費が支持されるようになったのです。

 もちろん、若い女性にしろ、アラフォー女性にしろ、消費はしたい。今回の博報堂生活総合研究所の調査でも、買い物に対する意欲は衰えておらず、むしろ震災前より微増していることがわかりました。ただ、買い物に求める“キモチよさ”は変わったと言えます」(安藤さん)