電車内で痴漢をしたといわれ、線路を走って逃げる男性。こうした痴漢事件のニュースをよく目にする。痴漢をやっているから逃げる、やっていないのに逃げる、パターンはいろいろのようだ。10年前の映画ではあるが「それでもボクはやっていない」でも描かれているように、痴漢の冤罪事件に巻き込まれるとなかなか厄介だ。なぜ痴漢の冤罪事件が起こるのだろうか。(取材・文/フリーライター 吉永麻桔)
実際に痴漢被害に遭っている女性はとても多い
痴漢の冤罪事件に注目される一方で、相変わらず痴漢被害にあっている女性が多いことも事実だ。筆者も何度か被害にあったことがある。痴漢にあったことで、犯人を警察に突き出せたかといえば、ただの一度もできなかった。証拠がなかった、勇気が出なかったなど、理由はさまざまだが、筆者だけでなく、いかに泣き寝入りをしている女性が多いか…ということなのだ。痴漢というのは本当に許されない、悪質な犯罪だということを改めて言っておきたい。
痴漢に間違われやすい行為とは?
かつて、痴漢被害にあった友人たちと「コイツは間違いなく痴漢なのでは…」と感じる瞬間について話し合ったことがある。混んだ電車に乗り込むときに、うしろからピッタリくっついてグイグイ押してくる人は、痴漢の確率が高いということで意見が一致した。ピッタリうしろにくっついた上で、最初は偶然触ってしまったことを装う。電車が混むにつれて、身動きがとれなくなったところで実際の行動に移すのは、痴漢の常套手段だ。