両親が熟年離婚の危機
大人になっても子はかすがい

 仕事で消耗していたCさん(29歳男性)は、いつも帰省するのを心待ちにしていた。地元の友人に会えることが楽しみであったし、何より実家で過ごす時間は心からリラックスできるものだった。Cさんの家族は仲がよかった。妹は去年結婚して近県に移り住んでいる。

「実家に入ると、その空気がすでにリラクゼーション効果を持っているように感じていました(笑)」とCさん。しかし今回の帰省は様子が違っていた。「家の中がピリッと、ひんやりしているような感じでした」と言うのである。少し観察していてわかった。母が父に対して取る態度がそっけない…そっけなさすぎるのである。

「父が何か話しかけると、母は『ああ』や『うー』とつっけんどんにしか返事をしないんです。一方、母から父に話しかけることは皆無。私の知る限り、両親は子どもたちが独立してからも2人で旅行に行くくらい仲がよかったので、これは何かあったのだと確信しました」(Cさん)

 話を聞こうと決意したCさんは、まず父を飲みに誘った。

「『お母さんと何かあった?』と聞くと、父は言いにくそうにしていましたが、しつこく尋ねるとやがて口を開きました。父はどうやら一度風俗に行ったらしいのですが、そこでもらった性病を母に移してしまったらしいのです。体の変調に気づいた母が病院に行くとそこで性病と診断され、父の遊びが発覚しました」

 子どもの目から見て妻一筋といった様子の父だっただけに、Cさんはこの事実は驚いたという。