昨年来のブームについて、「05年のブームの時のように、各社がブランドとしての“主張”をしている現状は大歓迎」と、伊藤園の社専務は言う。

 各社のリニューアル合戦の中、伊藤園も、今年5月お~いお茶を刷新した。

 その変化は、生茶のようにドラスティックなものではない。言うなれば、お~いお茶が大切にしてきた理念をさらに磨き上げる進歩だ。

 お~いお茶が大切にしてきたもの。それは、ずばり“鮮度”だ。

「お茶というのは、すぐに酸化するので、本当に劣化しやすい。業界の格言で『宵越しのお茶は飲むな』という言葉がある。お~いお茶の歴史は、この劣化との戦いなのです」(社専務)。

 お~いお茶の主原料で使われる専用茶葉は、通常の茶葉に比べて、製茶(蒸す、揉む、乾燥させるといった、摘んだ茶葉を加工する工程)にかかる時間を半分にすることで、熱劣化を抑えている。

 また、単時間で茶葉を“焼しめる”ことで、「ステーキの表面を焼いて肉汁を閉じ込めるようなイメージ」(同)で、良い成分を凝縮することができるのだ。

 この専用茶葉は、11年から使用を開始しており、使用量は年々増加。現在ではお~いお茶に使われる原料の6割を占めている。

ペットボトル上部のギザギザの加工。これが、コンビニのLED照明などから発生する有害光線を軽減する

 今回のリニューアルにおいて、見た目での一番大きな変化は、上部に“ギザギザ”した加工のついたペットボトル容器だ。

 実は、緑茶の鮮度の大敵は、コンビニのLED照明だ。時に、ラベルが退色してしまうこともあるというコンビニの強い光。そのままでは、お茶の品質劣化につながってしまう。

 鮮度ボトルと呼ばれる新容器は、上部のギザギザが光を乱反射させることで、お茶に影響を与える有害光線を2~3割ほどカットできる。生茶のように商品イメージとしてではなく、実利面からの形状変化というアプローチだ。