独自の調査・分析により顧客満足度の高い企業を選び出す「日本版顧客満足度指数」がこのほど発表された。それによれば、ホームセンター(HC)業態で第1位に輝いたのは、2年連続でホーマック(北海道/石黒靖規社長)。価格への支持が引き続き高い評価につながった。(ダイヤモンドホームセンター 丸田敬)
ホーマックが「知覚品質」の高評価で第1位
(財)日本生産性本部(東京都/牛尾治朗会長)・サービス産業生産性会議は、HC企業大手7社(カーマ、カインズ、ケーヨーデイツー、コーナン商事、コメリ、ナフコ、ホーマック)を対象に、今年1~2月に日本版顧客満足度指数の調査を実施した。
この調査は、過去1年以内に2000円以上の買い物を2回以上した利用経験者2100人を対象にアンケート調査を実施。顧客期待(利用前の期待・予想)、知覚品質(利用した際の品質評価)、知覚価値(価格への納得感)、口コミ(他社への推奨)、ロイヤルティ(継続的な利用意向)について回答を得て、その結果を指数化したものだ。アンケート調査の対象となったのは、一般消費者で、近年、HC利用が増加している職人や業者などのプロは含まれていない。
このアンケート調査の結果、10年度の第1位となったのは09年度に引き続きホーマックで、第2位にはカインズ(群馬県/土屋裕雅社長)が選ばれた。
ホーマックが高評価になった理由は、「知覚品質」が09年度と同水準の67.9と高いスコアが記録されたことが大きい。高スコアとなった理由は、品揃えの豊富さ、店内の明るさ・清潔さなどが支持を得たため。「知覚品質」の業界平均値が65.0から64.3に下がったにもかかわらず、安定的に高いスコアが示されている。
「知覚価値」も、ホーマックは09年度の69.2から70.0へと上昇した。同価値の業界平均値は66.7から66.3へ下がっており、ホーマックに対する値ごろ感が強く消費者に浸透している結果といえそうだ。
その一方で、ホーマックに対する「顧客期待」が66.0から66.5へと上昇したこともあって、全体結果である「顧客満足指数」は71.8から70.9へと下がる結果となった。それでも対前年度比で1.2ポイント低下した業界平均値66.8を大きく上回っている。