100年に1度の大変革期
AIが世の中を変える
そんな僕が最近、相当にまずいと思っていることがあります。それが教育です。

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右の画像をご覧ください。これは1900年、今から117年前のニューヨークの5番街、イースターの朝の写真です。ご覧の通り、たくさんの馬車が走っていますね。実はこの中に自動車があるのですが、皆さんは見つけられますか。
下にお見せするのは、13年の全く同じイースターのときの画像です。たった13年で馬車がほとんど全て自動車に置き換わったのです。1900年当時といえば自動車はまだごく一部の人しか乗れないものでしたが、08年にT型フォードが発売され大量生産されたことで、一気に浸透したのです。
画期的なテクノロジーが生まれると、わずか10年ぐらいで街の風景が一変してしまう。こうした変化は100年に1度ぐらいの出来事かもしれませんが、僕は今まさに大きな変革が起きていると感じています。人工知能(AI)とロボットの進化で、これからの10年、時代が大きく変わるからです。
例えば、2020年にはAIを搭載した自動運転の車が公道を走るといわれています。自動車はブレーキもアクセルも、ハンドルすらなくて、ただ人を運ぶだけの乗り物となる。そんな研究が今まさに行われているのです。
時代の変化とともに、人々に求められる力も変わります。乗り物の観点からいえば、19世紀には馬車を操作する能力が必要でした。それが20世紀になると自動車を運転する能力に替わり、21世紀には「AIを操作する能力」が必要になるでしょう。
未来を予測することはできませんが、一つだけはっきりしていることがあります。それは、今の子供たちは、今とは全く違う新しい社会に生きて、全く新しい仕事に携わり、全く新しい暮らし方をするということなのです。
今の教育では太刀打ちできない。僕は「教育をアップデートする必要がある」と切に感じています。では、僕がどんな教育を受けてきたのかについてお話ししましょう。