旅行といえば、ひと昔前は代理店に置かれていたパンフレットを持ち帰り、あれこれ決められた行程のパッケージ旅行を比較したものだった。ところがネットが普及するにつれ、旅行サイトのコンテンツも充実するようになると、予約サイトからでも宿泊先や「航空券+ホテル」などを個人でも確保できるようになり、旅行は消費者にとって以前よりも手頃なものに変わった。
観光庁が公表している国内旅行取扱額の調査によれば、直近2月の実績はJTBが前年同月比で12.6%のマイナスだったのに対し、楽天トラベルは同5%増、DeNAトラベルは同45%の大幅プラスだった。規模が異なるにせよ、成長力の格差は大きい。JTBは、きめ細かな接客応対が強みの販売店網と、取扱高が同社全体の2~3割まで高まってきたネット予約とをさらに融合させるようになり、例えば旅行相談の内容によっては店頭でもネット専用商品を勧めるなど、新たなビジネスモデルで顧客を囲い込んでいく戦略を打ち出しているという。
そこで今回の「オリコン日本顧客満足度ランキング」では、旅行予約サイト国内旅行ランキングについて調査結果を紹介したい。アンケート対象者は、過去1年以内に旅行会社またはOTA(オンライン・トラベル・エージェンシー;リクルート系のじゃらんnetや楽天トラベル等)が自社で運営するウェブサイト経由で宿泊を伴う国内旅行商品を予約、利用した1万857人。評価対象の旅行会社は46社で、利用時に重視した内容として「サイトの使いやすさ」「検索機能」「旅行プラン」など10項目について満足度を調査した。