体内時計に従って、疲れをすっきりとる方法とは?
ところで、そもそも松果体が何をしているかというと、「日中に行動して、夜間は休息し、朝目覚める」という1日周期のリズムを制御しています。
1日のリズムをコントロールしているわけですが、オーバーワークや激しい運動などの「極端に疲れること」をすると、少し変わったことが起きます。翌朝、目覚める時間になっても、いつものように起きようとしない。
実はこれは、体の一つひとつの細胞が「もうちょっと休ませてくれ」という信号を出して目覚めの邪魔をしているのです。
たとえば、松果体のほうでは、起床時間が朝7時にセットされている。
でも、体の細胞から「いや、7時に起こされたのではまだ体力が回復しないから何とかしてくれ」という信号が脳へ送られる。疲れたときなかなか起きられないのはそのためです。
ですから、疲れたときはむしろ少し寝過ごすくらいがいいのです。
もし、寝過ごした日のその夜に寝つきが悪くなる心配のある方は、起きる時間を遅くするのではなく、前夜、眠る時間を早めるとよいでしょう。
一番いいのは、松果体の体内時計と全身の細胞の体内時計を一致させることです。