「イヤな仕事」を押し付けられていると、キャリアも人生も台無しになる!
20代のある時期、私に与えられたのは、「ワガママばかりのクレーマー顧客」としてウワサになっていた企業のプロジェクト。職場の全員が「そこだけは絶対に担当したくない」と言っていた、いわくつきの企業です。
そのプロジェクトを進める間も、上司から次々に他の仕事も与えられます。それが、職場では「雑用」と呼ばれている、陽の当たらない仕事ばかり。そんなものをいくら担当しても、少しも業績評価に反映されず、経歴にもなりません。
おまけに、どう考えても物理的にも時間的にもムリな量と数。
(どうして、私ばっかり、こんな悲惨な目にあわなきゃならないのー?!)
ある日、思い切ってその理由を上司に尋ねてみたら……。
「だって、オマエは、そういう雑用が好きなんだろう?」
と、無思慮な一言が返ってきたのには、開いた口がふさがらなくなりました。
つまり、上司が私に集中的に雑用を押し付けた理由は、何の根拠もない、彼自身の勝手な「思い込み」と「決め付け」だったのです。
その上司に振り回されている間に、過労とストレスから私は心身のバランスを崩して、そして、ある日ついに、通勤電車の中で倒れてしまいました。
病院で事情を説明して検査を受けた後、医師から言われたのは……。
「死にたくなければ、そんな会社はいますぐにお辞めなさい!」
そのまま会社に向かい、診断書を提出すると、その瞬間から私は長期病気欠勤の身となりました。
早く一人前になりたい、上司に認めてもらおうと頑張ってきたつもりなのに、出社すらできないダメ社員に転落してしまうなんて……。
欠勤している間は、情けなさのあまりに、自殺ばかり考える日が続きました。
この一件からは、いくつもの教訓を得ることができました。
そのうちの一つが、理想のキャリアを手に入れるための条件と方法です。