いま担当している仕事で、キャリアに大きな差がつく

 いま、「イヤな仕事」を担当させられている人とは……。

 その仕事はほとんど注目されることなく、「うまくいって当たり前」と考えられているので、どんなに苦労しようが、誰も誉めてくれません。そのくせ、ちょっとしたミスをしたら、鬼の首を取ったように厳しく叱られる始末……。まさに、労多くして儲けなし。

 こんな毎日を過ごしていたのでは、社会人としての成長もあまり期待できません。仕事に面白さを見出せなければ、働く意欲すら失ってしまうでしょう。

 そのうえ、「いい仕事」を担当している人と比べられ、その差は日増しに開いていくのです。

 その反対に、いわゆる「いい仕事」を担当している人は、幸せです。

 顧客から期待され、上司がしっかり指導し、先輩や同僚が応援してくれ、十分な予算が与えられるのですから、まず失敗することはあり得ません。

 それを担当している人は、ヤリガイや達成感を味わい、仕事を通じて成長する喜びを感じ、自信がついていきます。成果が出れば、「優秀」「デキる人」と呼ばれ、昇進や昇給のチャンスも高まるでしょう。

 企業の管理職昇格試験や経営幹部選抜の面接を担当していると、ときどき、年齢が若くて目立つ人がいます。

 それはたいてい、上司から特別に「選ばれた人」です。「いい仕事」を連続して担当してきたので、飛びぬけて高い成果が出ています。

 もちろん本人の努力もありますが、決して個人の頑張りだけでそれだけの成果は出せません。詳しく聞いてみると、上司をはじめとして、組織の全面的なバックアップがあったから、それだけの成果が出せているのだとわかります。

 つまり、「選ばれた人」は、組織ぐるみの応援を受けて、ますますチャンスに恵まれ、「いい仕事」を担当し、高い評価も成果も一身に集めていくのです。

 さて、いま、あなたが担当しているのは、どちらのタイプの仕事に近いでしょうか?

 もしも、いまのあなたが「イヤな仕事」を担当させられ、納得できない状況にあるのなら、今すぐに、真剣にご自分のキャリアを見つめなおして、「選ばれる人」になる道を歩み始めるべきです。

 ぐずぐずしていたら、取り返しのつかないことになってしまいます。

 その一例をご紹介しましょう。

 それは、かつての私自身のことですが……。