ビジネスパーソンは今どうやって幸せになるべきなのか?元マイクロソフト日本法人代表の成毛眞氏は、年間数百冊の本を読むほどの読書家だが、「成功者の自慢話しか書いていないビジネス書なんて家の本棚を狭くする以外、何の役にも立たない」と断言する。果たしてその真意とは?そして人脈、能力、成功を本当に手にするために、ビジネスパーソンが身につけるべきものとは何なのだろう?前回に引き続き、痛快な成毛節をご堪能あれ!
起業時に選ぶべきは、
水曜日の朝6時にミーティングに来られる人
株式会社アスキーを経て、マイクロソフト株式会社(現:日本マイクロソフト株式会社)設立と同時に参画。2000年、投資コンサルティング会社株式会社インスパイアを創業し代表取締役社長に就任。2008年より同社取締役ファウンダーに就任。現在、スルガ銀行株式会社、株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスの社外取締役や、様々なベンチャー企業の取締役・顧問などを兼職。早稲田大学客員教授も務める。
南 マイクロソフト日本法人の代表取締役社長を経て、45歳でコンサルティング会社であるインスパイアを起業されました。そして今進めていらっしゃる「書評サイトhonz.jp」も盛り上がりを見せていますね。起業するには、何から始めればいいのでしょうか?
成毛 honz.jpはノンフィクションのお勧めを紹介するサイトです。メンバーは現役の商社マンや広告代理店、営業マン、ダンサーやエンジニアなど、文章のうまい人が揃っています。どうやって集めたかというと、月に1回、水曜日の朝6時(今はオフィスの都合上7時)にミーティングを開いているのです。これは当初からずっと続けています。月曜日から金曜日まで会社で働いて、さらに水曜日の朝6時に来られる人は、やる気が違います。本気です。そういう人を集めるのが大切ですね。
南 分かります。私もまさにそうやってビズリーチを立ち上げました。週末に草野球をやるようにベンチャーを経験してみるという意味で“草ベンチャー”と名づけたのですが、土曜日の朝10時から毎週会議をやりました。そうしたら、やる気がない人はどんどんいなくなって残ったのが9人。彼らは最終的には前職を辞めて今も一緒に会社をつくってくれています。