「遊び」の予約プラットフォームを開発・運営しているアソビュー株式会社は、設立から5年足らずで全国2700のレジャー事業者が利用するまで成長している、今最も勢いのあるベンチャー企業のひとつだ。これまでに総額約8億円の資金調達を実施、2015年4月にはさらなる事業拡大に向け、大手旅行代理店JTBと資本業務提携を締結した。「アジア最大の遊びプラットフォーム」の実現というビジョンを掲げる創立者の山野氏に、地方の観光・旅行の現状や課題とともに、地方創生についてお話を伺った。

地方創生の鍵は専門性の高い優秀な人材

やまの・ともひさ
アソビュー株式会社代表取締役社長。1983年千葉県生まれ。明治大学法学部卒業後、2007年株式会社リクルートに入社。HR事業部、事業開発室に所属。11年カタリズム株式会社(現・アソビュー株式会社)を設立。日本最大の遊び・体験の予約サイト「asoview!(アソビュー)」を運営。

南 地方創生を掲げて、人口流出の阻止や地方経済を活性化させようという動きが政府を中心に進んでいますが、山野さんが思う地方創生のキーワードは何でしょうか。

山野 実行力だと思います。実行力が、今地方に最も足りていません。地方にはアイデアはたくさんあるのですが、そのアイデアを生かしたプロジェクトを実行するための人材がいないのです。英語力、観光地域街づくりの企画立案、Webマーケティングといった専門性の高い人材を、どうすれば地方の事業者が見つけられるのかということが今解決しなければならない重要な問題です。

南 地方に人材がいない理由はどこにあるのでしょうか。

山野 優秀な人材は、マーケットが大きい東京に集まっています。そこで私たちがやるべきことは、地方でビジネスがきちんとできる仕組みを少しずつつくり、地方の実行力の手助けをすることだと思っています。私たちは、全国各地のさまざまな観光地に着目して、レジャー施設がオンライン上で情報発信するためのプラットフォーム「asoview!」を整備してきました。

南 アソビュー株式会社の事業内容をぜひ説明していただきたいのですが。

山野 メイン事業は遊び・体験の予約サイトの運営です。旅行する際に宿泊予約や飲食店探しはプラットフォームがありますが、遊びを探すプラットフォームはありませんでした。そこで遊びの情報をまとめ、簡単に予約ができる仕組みをつくりました。

南 どのようなコンテンツを扱っているのですか。

山野 インドアからアウトドアまで、ジャンルは320種類くらいあります。例えばスキューバダイビングやラフティング、パラグライダーなど。インドアでは陶芸やそば打ち、ガラス細工の体験などを取り扱っています。着物を着て観光地で写真撮影するものや、人力車の乗車など外国人向けの商品もあります。