「お醤油の達人理論」の3つのメリット
気配りを見える化できる人は、「刺身醤油を小皿に入れて、人数分用意し、配る」という技を使います。「醤油皿に醤油を入れる」という地味な振る舞いにも、見逃せない「3つのメリット」を得られるからです。
(1)「気がきく人」であることを表現できる
(2)「あなたの行動を先回りしていますよ」と「先読み力」を伝えることができる
(3)「ありがとう」というお礼の言葉をいただける。お礼を言う、言われるという関係は、相手との信頼感を育む。
たとえ自分が接待をされる側でも、率先して「醤油を入れて、人数分配る」ほうがいいでしょう。接待する側が「こちらでやります」と言ってきたら、そのときに譲ればいいのです。
醤油皿に入れる醤油の量は「お皿の半分くらい」がちょうどいいと思います。お醤油のつけ方は人それぞれで、「ちょん」とつけて食べる人もいれば、しっかりつけて食べる人もいます。足りなければあとから注ぎ足すこともできますから、「お皿の半分くらい」がいいのです。
また、中華料理を食べにいくと、お醤油にお酢やラー油を入れてタレをつくることがあります。そんなときは、初めに「醤油だけを人数分」入れて、お皿を配るとき「ラー油とお酢はどうされますか?」と一人ひとりに伺うようにしています。
また、「お醤油の達人理論」をさらに乗数効果2倍にする「脇締め理論」もお勧めです。
決裁権を持つキーマンは、どのような場面でも「上下関係」を重んじています。
宴会の席で「上下関係」を表現するには、「お醤油の達人理論」をしつつ、さらに、「お醤油を注ぐときに、脇を締める」と効果倍増です。脇を締めると、物理的に(身体的に)偉ぶることができません(=脇締め理論)。
ある宴席でこの理論を組み合わせたところ、お客様が気をよくしたのか、さまざまな情報(提案次第でお金になるもの)を教えてくれたことがあります。
そして、提案規模にして数千万円の仕事に結びつけることができたのです。