「Eテレ」だからできること

――大古さんは、Eテレ専任というわけではなく、NHKの総合テレビやBS放送の番組制作も担当されるということですが、企画案はそれぞれのチャンネルに合うように考えるんですか?

大古 ええ。総合では、家族みんなで楽しめることを念頭に置きますし、BSはガッツリ長時間でやりたいもので企画したりします。Eテレの場合は、「知る」ということを外さないようにしています。

――冒頭にお聞きましたが、「最近Eテレは攻めている」という印象があり、何か特別に意識して番組を作っているのかな、と思っていたんです。実際に、総合でもなく、BSでもなく、Eテレだからこそできる、ということはあるのでしょうか。

大古 総合にもBSにもそれぞれに良い点があるのですが、Eテレの良いところは「大振りができる」ことですね。「ここさえ外さなければ(あとは自由にやっていい)」、という懐の深さがあるので、自分が信じた番組作りができるんです。あとは「知る」ということをテーマに展開している日本で唯一のチャンネルですから、そこがすごくいい。「知る」というのは人間にとって大きな喜びであるし、大きなエンタテインメントにもなりますから、やれることがいっぱいあります。

――番組を作っている方は特別に「攻めた番組作り」を意識していなくても、その「大振りできる」環境で制作できることが、結果的に「攻めている」という印象につながっているのかもしれませんね。ところで、普段はどんな風に企画のネタ探しを?

大古 よく、スポーツ新聞を眺めてヒントをもらっています。野球の記事で「サヨナラホームラン」とあれば「『サヨナラ劇場』とかで何かできないかな」とか、あるいは「○○クリーンナップ」とかできないかな、とか。ダジャレ好きですから、ダジャレを絡ませながら。

 『週刊ダイヤモンド』さんのこともちょっと考えていたんですよ。今年の甲子園、大阪桐蔭がサヨナラ負けした試合で、直接関わってもいない、いわゆる外野の人がいろいろ言っていたじゃないですか。それに対して「外野がウルさいんだよ!」って思ったんですけれど、「ん?ガイヤ?……いろいろ外野から意見を言う……『週刊ガイヤモンド』? その中にもたまに、キラリと光るダイヤモンドみたいな意見があって、それをどうにかして……」とか。そんな企画を常に100本くらいストックしています。

(聞き手・構成/ダイヤモンド・オンライン編集部 山出暁子)

※Eテレの編成責任者・熊埜御堂朋子編集長のインタビューを10月6日(金)に公開予定です。