ジョブズの「新製品」はある意味すべて後追いであった

 2011年10月5日、巨星落つ。文字通り一代で世界最大級のビジネスを創造したスティーブ・ジョブズ(Steven Jobs 歴史的人物として、あえて「氏」は省く)が、現役会長のままこの世を去りました。その最期は、長年患った膵臓ガンから来る心停止。自宅での眠るような死であったといいます。

 その日、彼が創り、追われ、戻り、再興して、爆発的成長へと導いたアップル社の時価総額は3500億ドル(約27兆円)。前CEO=現役会長の突然の訃報にもかかわらず、株価は378ドルと前日からほとんど動きませんでした。

 このアップル社の巨大な売上と利益は、いくつかの製品ラインからなります。そのほとんどは彼、ジョブズのもとで生まれました。2011年4~6月期で見ると、売上高286億ドルの内訳は、こんな感じです。

 たった3ヵ月でiPhoneが2034万台、iPadが925万台、iPodが754万台売れました。iTunesには今や音楽だけでなく、あらゆるコンテンツが載り、世界中のユーザーとクリエイターをつないでいます。