「本家」と「分家」の違い?
東西南北がつく名字の由来とは
日本人の名字には、東西南北の付くものが多い。ただし、実は方角によってその数にはかなり違いがある。まず、「東」「西」「南」「北」という方角一字のみの名字について見てみると、全国の順位は次のようになっている。
・東 239位
・西 226位
・南 189位
・北 800位
(注)東は「ひがし」のみで「あずま」は含まない
こうした方角一字のみの名字は、武家や有力農民で本家から分家した一族が、本家のどちら側に家を構えたかに由来していることが多い。
本家の屋敷は、日当たりのいい南側を向いていることが多い。したがって、両脇に分家すれば「東」か「西」で、向かい側に分家すれば「南」となる。しかし北側に分家すると本家の裏手に住むことになり、そうしたケースはあまり多くなかった。そのため、「東」「西」「南」に比べて、「北」だけが少ないのだ。
また、あまりいいイメージがない「北」を、縁起のいい漢字を使った「喜多」に変えた家も多いというのも理由の1つだ。