貸借対照表(B/S)の構造は、右側が「資金の調達先」、左側が「資金の運用状況」を表している。
B/Sの右側では、借入金のように返済義務のある資金を他人資本と呼び、返済義務のない資本や利益剰余金の自己資本と区別している。
他人資本のなかで、1年以内に返済義務のあるものを流動負債(短期借入金など)、それ以外を固定負債(長期借入金など)と呼ぶ。
B/Sの左側では、通常は現預金を上段にして、カネに変わりやすい項目の順番で表記していく。短期に現金化しやすいものを流動資産、長期に使用・保有することを目的としたものを固定資産と呼ぶ。
公認会計士の林總氏は、「B/Sの左側は会社の”現金製造機”(固定資産)とその中身(売掛金など)」と表現し、「ここに現金を投入すると、それ以上の現金を生み出すことになっているのが企業だ」と言う。