いま、遺言や相続で悩まれている方が増えています。人それぞれ、いろいろな問題を抱えていますが、遺言があった場合となかった場合では、どう違うのでしょうか。ユニークな遺言の書き方を提唱する『90分で遺言書』の著者・塩原匡浩氏に、遺言のポイントを聞く。
遺言と自己啓発とを融合した
「遺言の新しいカタチ」
ある大手デベロッパーの取締役から以下のメールをいただいたのは、昨年の秋のことでした。
「最近、遺言に関心を持つ方が増えてきました。ご自分の終活だけでなく、資産や人生の棚卸しととらえる動きがあるようです。私どもの大切なお客様向けに、9マスユイゴンセミナーをお願いしたいのです」
以前、東京ビックサイトの大きなイベントで講師の仕事を引き受けたのがきっかけとなり、この会社からセミナーの依頼を受けるようになりました。
私は参加される方々のプロフィールや属性等を可能な範囲でうかがい、イメージトレーニングした上で、セミナーのタイトルを「ユイゴンを書くことは生きること 9マスユイゴンの書き方」としました。
私の事務所は「9マスユイゴン」という独自の商品を持っています。これは、まんだらの9マスに遺言を書くものです。
この「9マスユイゴン」を考案した目的は、日本人の遺言に対するイメージを180度変えて、遺言の習慣を日本に根づかせたかったからです。
「9マスユイゴン」は一見すると変わったカタチをしていますが、これは脳内整理と人生の棚卸しをしながら、短時間で書けるように配慮しているためです。まんだらの効用を使い、枠があると埋めたくなる人間心理を活用しています。
通常なら約90分で書き上げることができて、もちろん法的効力もあります。