試練に立ち向かう「あなた」を、助けてくれるものは?

 この様子をじっと見ているのは、チャンスの女神だけではありません。

 あなたにチャンスを与えた上司、それを羨ましいと思っている同僚、関連部署の人たち、あなたの部下たちも、あなたがこの試練にどう立ち向かうのか?それをじっと観察しています。

 このとき、試練に立ち向かうあなたを助けてくれるものがあります。

 それが、あなたの「ノビシロ」です。いままでの努力を通じて身につけてきた知識や技術、ノウハウ、実力、経験、人脈、運、周囲の人からの評判…。

 たとえば、あなた一人ではどうやっても無理という場面では、誰かが手を差し伸べて協力してくれるかもしれません。趣味で勉強してきた雑学が、意外な場面で役に立つかもしれません。どこかで誰かにした親切が、ひょんなところで返ってくるかもしれません。

 チャンスを引き寄せるために必要なものが、大きなノビシロ。そして、いざチャンスをつかんだ時に、試練を乗り越えて実力や実績に変えるために役立つものが、ノビシロの大きさと内容。

 つまり、「選ばれる人」とは、チャンスを引き寄せるノビシロを持ち、試練を乗り越えるノビシロを持っている人なのです。

 だからこそ、経営トップが社内オーディションで人を選ぶときに、「その人は、十分に大きいノビシロを持っているか?」という目で見るのです。

 これで、チャンスをつかんで「選ばれる人」になるために、最も必要なものが「ノビシロ」であることが、ご理解いただけましたでしょうか?

 この「ノビシロ」を大きく充実したものに育てていくために最も効果的な方法が、『選ばれる人になる34の習慣』で紹介している34の具体的な行動です。

 習慣を毎日少しずつ継続することで、あなたは「受け取り上手」になり、意識を高め、自己投資を行い、人脈と知見を広げ、変化に対応できる柔軟なアタマとココロで「大きなノビシロ」を手に入れることでしょう。そのための努力が、あなたを周りの人と少し差がついた「選ばれる人」に育てていくのです。

 次回は、チャンスを次々に引き寄せて、「勝ちぐせ」をつける方法をご紹介する予定です。

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『選ばれる人になる34の習慣』

「デキる人」としてチャンスに恵まれ、仕事を通じて自己実現したいと願う人のための実践的なキャリア開発術。一流企業の経営トップや優秀リーダーを数多く取材し、誰にでもムリなく実行できる“習慣”を紹介した1冊。定期的に行動を振り返るために、巻末に「アクションリスト」付き。

 

 

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