自分のマンションの火災保険に
関心を持つ人は少ない
自宅に掛けている火災保険の内容を尋ねられて、正確に答えられる人はどれくらいいるだろうか?おそらく、それほど多くはないと思うが、分譲マンションの区分所有者であれば正解率はさらに下がるはずだ。
賃貸住宅なら、一戸建だろうと集合住宅だろうと火災保険は賃貸契約の中に含まれていることが多く、居住者には選択の余地はない。戸建住宅なら、自己責任で内容を決めているはずなので比較的よく理解しているだろう。
しかし、分譲マンションの火災保険は専門家以外の人にはとてもわかりにくいものだ。その理由は、「専有部分」と「共用部分」があること、区分所有者同士、あるいは管理組合と区分所有者との間で賠償責任が生じることなど、戸建にはないケースを想定しなければならないからだ。
自動車保険の必要性は切実で、家計に占める金額もバカにはできない。このため、十数社からの見積もりを自動的に提示してくれるサイトなどを活用して、同じような条件で少しでも安い契約を求める人は少なくない。
それに比べて、マンションの火災保険に対しては、シビアな目を持つ人は非常に少ない。関心が持てないのも無理はない。
交通事故に比べれば、火災はめったに起こるものではないし、多くの人がローンを利用して購入するため、専有部分は長期火災保険加入が融資の条件となっていてローン完済までの火災保険は先払いしているケースが多いからだ。
共用部分に関してはどうだろう。