筆者近影
知名度をなかなか上げられなかった気象キャスターが、「サザン天気予報士」と呼ばれるようになった軌跡を振り返る。ビジネスでSNSを伸ばしたい人、個人の影響力を高めたい人に、私の経験がヒントになれば嬉しい。(ウェザーマップ気象キャスター 佐藤圭一)
Xフォロワー1000人未満が
「サザン天気予報士」になるまで
2024年初頭、私は行き詰まっていた。全国ネットのテレビに気象キャスターとして出演している。それでもXのフォロワーは1000人未満。これが現実だった。
SNSに投稿していなかったわけではない。自分なりに天気の有益情報を発信していた。しかし、すでに数万人のフォロワーを持つ同業者が、面白く分かりやすく天気を伝えている。後発の私に勝ち目はなかった。
速報性にこだわる、役に立つ情報を届ける、あえてオーバーな表現にしてみる――SNSを伸ばすための本に書いてあることは一通り試した。それでも結果は出ない。なんとか状況を打破したいと思い、知人の紹介でSNSコンサルタントに相談した。出された宿題は、それまでの思い込みを覆すものだった。
【SNSでバズる法則1】
恥を捨てると、発信の幅が広がる
「毎日『おはよう』と投稿しなさい」
耳を疑った。アイドルでもないのに、誰が興味を持つのか。
「SNSでは自分語りはNGだと聞きましたけど」と私。するとコンサルタントは言った。
「今までのやり方で結果が出なかったなら、やってみるしかないでしょう」
仕方なく毎日「おはよう」と投稿し始めた。正直、周りからどう思われるかが怖かった。







