11月から開会した第195回国会は、選挙前とは野党の構成が大きく変わった。衆参で野党の構成のあり方が違うという前代未聞の状態となっており、野党の状態がこのままというのはありえない。野党の再編は必至だろう。今後、野党はどうあるべきなのだろうか。(室伏政策研究室代表・政策コンサルタント 室伏謙一)
衆参で野党の構成が異なる
前代未聞の事態
11月1日、第195回国会(特別会)が開会した。当初与党側は首班指名等を行う一方で実質的な審議には入らず、8日間で閉じることを目論んでいたが、野党からの強い反発等もあって、土壇場になって会期は39日間となった。
もっとも、安倍政権にとって「優先度」の極めて高い米国のトランプ大統領の来日や、APEC首脳会議といった外交日程が入っており、17日に安倍総理の所信表明演説が予定されているため、実質的な会期は3週間程度であり、与野党の論戦も来年の通常国会に向けた予行演習といったところだろう。
さて、今国会、選挙前の国会と様子が大きく異なるのは野党の構成。
衆院では野党第一党の民進党がなくなり、立憲民主党、希望の党、そして無所属の3つに分裂、選挙直前までは躍進が想定されていた希望の党ではなく立憲民主党が野党第一党となった。
一方参院では、民進党が存続して野党第一党の座をかろうじて保っており、希望の党は少数勢力、立憲民主党に至っては党所属議員が幹事長の福山哲郎議員のみであり、会派としては存在していない。
衆参で野党の構成のあり方が違うというのは、前代未聞である。
もっとも、野党の構成が今後もこのままの状態であり続けるかといえば、そんなことはありえないだろう。
そこで、本稿では今後の野党の行方と、自公連立に対抗する勢力の在り方について考えてみることとしたい。