企画を生むための合言葉は
「ペンを捨てて街へ出よ!」

 月曜日までに出さなければいけない企画書があると、日曜日の夕方くらいに、机に向かってペンを持って、「さあ考えるぞ!」と臨戦態勢をとる。

 でも、やっぱり出ない。仕方なく、買い物やサッカーなどに出かける。帰りに居酒屋で飲んじゃって、「どうしよう」なんて言う。そのほうが不思議といいアイディアが浮かぶのです。

 アイディアが向こうからやってきてくれるような状態をつくること。

 これを、僕は「何気の臨戦態勢」と呼んでいます。

 たとえば、車の運転をしているとき、朝シャワーを浴びているとき、メイクをしているときなどにアイディアが浮かぶという人は驚くほど多いもの。

 それらはすべて「何気の臨戦態勢」がとれるからです。

「何気の臨戦態勢」は人間の体に備わった仕組みだと思います。

 運転やシャワーに神経が集中し、五感を奪われる。でも、頭の端っこ、頭の片隅では考えなければいけないことを考えている。ふっとアイディアが浮かぶのはそんな瞬間です。

 合言葉は「ペンを捨てて街へ出よ」。

 勇気を持って、臨戦態勢から「何気の臨戦態勢」へシフトする。そうすると、アイディアが浮かぶ自分に変わっていることに気づくはずです。