仕事の優先度を決める
4つの視点

 では、その「区切り」とは何なのでしょうか。

 これは「いったん終わらせた理由」が自信をもって説明できるかどうかです。そこで重要なのは、仕事の完成度ではなく「次のステップに繋げられる状態まで持って行けているか」という点です。

 次のステップを誰がやるかは、その都度判断すればよいでしょう。他の人にもできることならば、さっさと渡してしまって自分は他の仕事に取り掛かればいいのです。

「品質よりもスピード」という考えで仕事に取り掛かると、とにかく集中力が増すと私は感じています。集中すれば、早く終わる。早く終われば、すぐに次の仕事に取り掛かれる。一度終わらせた仕事に対してフィードバックがあったら、大急ぎですぐに対応してしまう。こうやって小さめのサークルをくるくる回すような形で仕事を進めていけば、同時にいくつものことを回すことが可能ではないかと思っています。

「そんなに皿回しみたいな仕事の仕方をしていたら、そのうちどれかが落っこちるんじゃないの?」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。

 たしかにその通りです。そのためには、プライオリティを付ける習慣が必要になります。プライオリティをつけるためには、条件の設定を明確にする必要があります。

 その項目には、いくつかの視点が考えられます。

・その仕事を後回しにしたらどんなリスクがあるのか
・その仕事のミスはどれくらい許容されるのか
・その仕事を優先することで自分が得られるメリットは大きいのか
・その仕事は一度やったらどれくらい効果が持続するのか

 このようにしてプライオリティをつけていき、どの仕事を優先するのかを考えてみてください。皿回しを喩えにするなら、後回しにしてスピードが落ちても回り続けるお皿はどれなのか、仮に落ちたとしても壊れないお皿はどれなのかが分かってくれば、集中して回すお皿=仕事が分かってきます。

 そして、そのお皿を回すことの優先度を上げつつ、周囲のお皿も回せるようになってくれば、パラレルでお皿=仕事を回すことができるようになります。

 そして、回し方のコツが掴めたら、回すお皿の量を増やすこともできます。プライオリティがあまり高くないお皿は、他の人に回してもらってもいいわけです。

 できるビジネスパーソンは、ほぼ例外なく仕事のプライオリティを瞬時につける名人ばかりです。プライオリティを付ける条件を明確にできれば、悩む時間を最小化させることができ、結果的に仕事の速度をアップすることができるはずです。ぜひともプライオリティ付けの習慣化にチャレンジしてみてください。