性交から72時間以内に飲むことで妊娠を回避でき得ることから“アフターピル”とも呼ばれている「緊急避妊薬」。OTC(大衆薬)化の可否判断は、賛成大多数のパブリックコメントを受けても、やはり「不可」だった。

 15日に厚生労働省で開かれた「第3回医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」。現在医療用として流通する医薬品のOTCへの転用可否を検討する会議だ。OTCへ転用されれば、医師の処方箋が不要となり、薬局などで購入可能となる。

 可否を判断する会議メンバー16人のほとんどは医師か薬剤師。7月の第2回会議で緊急避妊薬のOTC化案は反対意見多数だった。

 この時に上がった意見としては、「医師による性教育の機会が失われる(日本医師会)」「薬剤師が説明できるとは思えない(産婦人科医)」「将来的にインターネット販売可なので難しい(日本薬剤師会)」など。その結果、「時期尚早で否」(座長)の結論ありきという、異例のパブリックコメントが募集されることとなった。