ただ、みずほFGと他の2メガの間には、この「大リストラ」に大きな違いがある。ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)と呼ばれるソフトウエアのロボットを導入して事務作業を自動化し、業務の劇的な効率化を図る方針はどこも同じ。また、三菱UFJFGは9500人、三井住友FGは4000人という人員を、営業などの他部門に回すことを想定している。

 平野社長は「ルーティンワークに携わっていた人材を創造的な仕事に振り替えていくことが最も重要」と語り、三井住友FGの國部毅社長は「人員を削減するということはなく、あくまで業務量の削減」と答えた。

 ところが、みずほFGは様相が異なる。「1万9000人の従業員を実数で減らしていく」。佐藤社長は会見の場でそう明言したのだ。

 下図は、三者三様である3メガの人員・業務量削減のスケジュールをまとめたものだ。単純計算で1年当たりの削減数を算出しても、他の2メガが1100~1400人分の業務量削減であるのに対して、みずほFGは1900人の従業員削減と、踏み込んだ数字となっている。

 また、今回の決算会見では他の2メガにも店舗数の削減に関する質問が飛んだが、平野社長は、「何も決まっていない」とぴしゃり。「来年5月の通期決算発表で、中期経営計画について話すときに伝える」とシャットアウトした。

 実際は「具体的な店舗名まで出して店舗の統廃合を検討している」(三菱UFJFG幹部)が、今回は店舗削減について何も言及しなかった三菱UFJFG。一方で、投資家などの手前、このタイミングで従業員の実数と店舗数の削減という“カード”を切らざるを得なかったみずほFG。そんな対比を映し出す決算でもあった。