ただ、私は若者の行動の中にも光はあるのだと思います。「上司に迷惑をかけたくない」という思いから言い出すことができなかったのなら、それはそれで気を遣える証拠であり、彼ら、彼女らなりの優しさや思いやりの表れでもあります。そういったことがわかれば対処法も考えられます。

 いまどきの部下の考えや特徴をよく知る。

 やはりそれが重要です。

6割の若手社員が
出世を望んでいない

 株式会社クロス・マーケティングが2015年に実施した「若手社員の出世・昇進意識に関する調査」によると、今後出世をしたいか、という問いに対して、「出世はしたくないと思っている」と答えたのが15.8%、「出世にはあまりこだわっていない」が43.4%。じつに6割の若手社員が出世を望んでいないのです。

 出世したくない理由の1位~3位は、

 1位「ワークライフバランスのとれた生活をしたいから」

 2位「責任の範囲が広がるのが嫌だから」

 3位「出世をしても給与・年収がそれほど上がらないから」

 です。

 やはり、責任を取るのを避けているのです。

 これは若者が現実を見据えている、ということでもあります。プライベートを犠牲にして働いたとしてもさほど給与は上がらず、その中で出世しても責任だけが重くなるという世の中の現状を見て「割に合わない」と感じているのです。

 このことは、「いまどき部下の動かし方」を考えるうえで重要な要素になってくるでしょう。

 いままでのように、「真面目にコツコツ働いていたら、いつか報われるときが来る」と諭しても、いまの若者たちには響きません。精神論では若者を動かせなくなったのです。