見た目ウールに見えない?ウール素材のインナー(画像提供:あんどうりす)

 そして、かつての遭難事故を調べていると、「ラクダシャツ」とか「ラクダのウール」という言葉がでてきて、キャメル素材だったのか、ウールをラクダ色に染めたものなのか、記述からはよくわからなかったりするのですが、ともかく、ウールといえば「ラクダ色」とか、単色ってイメージの方も少なくないようです。

 でも、ウール、色もデザインも豊富ですよ。花柄とかストライプとか。さらっとしているので、見た瞬間にウールだとはわからないです。ウールには消臭作用もありますし、5年以上使っているなんて人もいるくらい長持ちします。インナーにしては初期投資が高いですが、山素材としても最新の技術がつぎ込まれているので、いままでのインナーに満足できない人は試してみるといいかもしれません。

 その他、アウトドアのウエアは更に進化していて、インナーの中に着る撥水素材の服で、まったく濡れた感じがしないものもでてきていて、選ぶのに困るくらいです。

 インナーについて、いろんな製品をカタログ的に紹介するのもいいのかなと思ったのですが、そうすると、製品名だけで選んで仕組みを理解しないまま使われてしまってもなあ……と思い、文章をメインにしてみました。

 ネットでなんでも調べられたり、おすすめ商品が書かれてますが、着心地のよさは、自分で触って体感してみてほしいです。

 体感を信じていないのかなと思ったケースは、冬にコットンの5本指ソックスを履いている方の感想でした。「寒いと感じていたけど、暖かいと言われているから暖かいはずと思って使っていました。やっぱり寒かったんですね」と。

 みなさん、カタログを信じて気合で頑張りすぎかも(笑)。コットン素材だから汗で保水してしまうし、指の間すべて保水してしまって冷え続けるし、そもそも、熱源である指と指がくっついているほうが、離しているよりあったかいのです。手袋は5本指より、ミトンのほうがあったかいです。体感も、もっと信じてほしいです!

 インナーの素材の性能を理解して、自然の状況にあわせて、自然を感じて、自在に素材を選べるようになっていれば、きっと普段も災害時も寒くないですよ!

あんどう・りす/阪神大震災被災体験とアウトドアの知識を生かし、2003年より全国で講演活動を展開。当時誰も提唱していなかったが、現在では当たり前になっている毎日のカバンを防災仕様にというアイデアを提案。特に子育てグッズと防災グッズをイコールにしてしまうアウトドア流の実践的な内容が好評。楽しくて実践したくなる、毎日の生活を充実させるヒントがたくさんあると親たちの口コミで全国に広まり、毎年の講演回数は100回以上。著書に『りすの四季だより』(新建新聞社)がある。