「親のひと言」で消えたやる気は、なかなか戻らない

モティベーションに関して、もう一つ気をつけていただきたいのが、何気ないひと言で、子どものやる気を削いでしまうことです。

塾にやってくる子たちの能力には、当然のことながら差があります。しかし、その開きはみなさんが思うほど大きなものではありません。にもかかわらず、なぜグングンと伸びる子と途中で脱落してしまう子がいるのか?
これは、本人の自信によって説明できる部分が大きいと思います。

自信がある子は、自分の英語力が伸びていくことに疑問を持っていません。彼らは「塾でこれだけ習っているのだから、僕が英語を話せるようになるのは当たり前だ!」とでも言いたげな顔をしています。
一方、そうでない子の場合、保護者の言葉や態度に特徴があります。端的に言えば、子どもを褒めないのです。場合によっては、子どもの目の前で「この子、私に似て英語が苦手で……」とか「うちの子は、すぐサボる性格だからダメなんです」などと僕におっしゃる方もいます。
お母さんやお父さんの言葉にはものすごい力があります。こうしたひと言がどれほど子どもを傷つけているかを考えると、とても辛い気持ちになります。

「(そうか、僕はお母さんに似ているから、英語ができないのか……)」
「(たしかに私って、すぐにサボるダメな子だな……英語はあきらめよう)」

一度こんなふうに子どもが思ってしまうと、それを取り戻すのには並大抵ではない労力と時間がかかります。

英語は適切な方法で学ぶ努力を続ければ、どんな子でも身につきます。間違った知識に基づいた間違ったひと言で、子どもの将来をつぶすことは絶対にやめましょう。お子さんをどんどん褒めて、英語を使うことの楽しさを実感させてあげてください。

(本原稿は斉藤淳・著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』から抜粋して掲載しています)