生命保険を
“原点”に戻したい
「月々の支払い保険料を半額に!」
「保険金の不払いをゼロに!」
「保険を比較検討できるように!」
ライフネット生命保険株式会社は、既存の生命保険に加入している消費者から見ると「本当にそんなことが可能なのか?」とも思えるようなビジョンを打ち出して、2008年5月に創業したベンチャー企業です。創業当時、戦後初めて設立された独立系生命保険会社として、保険業界内のみならず注目を集めました。
創業者の1人である出口治明・ライフネット生命保険社長は、生命保険業界のリーディングカンパニーである日本生命に長く勤めた経歴があります。日本生命では経営企画を担当しながら、生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に大きな役割を果たしましたし、ロンドンの現地法人社長、国際業務部長、といった重要なポストを任されていたという、言わばエリート街道を歩いてきた方です。
先日、運良く出口社長と対談できる場を設けていただいたときに尋ねてみました。
「恐らく、さまざまな企業から好条件のオファーなども無いわけではなかったと思われる出口社長が、なぜ、還暦を迎えるタイミングで、しかもベンチャー起業の立ち上げに踏み切ったのでしょうか?また、それは日本生命にいるときにはできなかったことなのでしょうか?」
すると、こんな答えが返ってきました。
「初めてお会いする方から、いつもそのような質問をいただくのですが、何か事を興そうとするときに年齢など全く関係ありませんよ。私の場合は、たまたまそのタイミングが60歳だっただけのことです」
「また、生命保険を元の正しいカタチ、つまり“原点”に戻したいと本気で思っていました。生命保険は生活者の『ころばぬ先の杖が欲しい』という希望から生まれてきたもので、生命保険会社という制度が先にあったのではない、これが“原点”です」
「今や20代30代の方々はなかなか所得が上がらない状況ですよね。生命保険を契約しようとしても、その人たちには高いしわかりづらい。契約すれば生活費を切り詰めなければならない。そのような不安な環境が少子化の要因にもなっていると思うのです。だからこそ、保険料の半額は必ず実現したいことでした。既存の生命保険会社では、長年築き上げてきたビジネスモデルがあるため、実現させるのは難しいでしょう。だとすると、自ら会社を立ち上げるしかない。全ては必然だったのだと思います」