この時期、毎晩宴会続きで「酒の話は読みたくない」という人にはお目汚しだが、ちょっと心配なニュースを目にした。どうも居酒屋の景気が良くないというのだ。
その根拠たる所以は、経済産業省(以下、経産省)が発信している「経済解析室ニュース」の「フード・ビジネス・インデックス(FBI)(*)」にあった飲食サービス業指数(2017年11月28日)に注目したからだ。
この指数は2010年を100とした場合の数値で表しているが、飲食業界全体では、2017年は第3四半期(7-9月期)までの推移を見るに「まあまあ」ということらしい。2017年第3四半期は103.5。前期比より-0.2%と若干低下したものの、2016年と比較すると高水準を維持している。
私たちの身近な飲食業に関しては、めでたく景気回復は実感されているということだろうか。
では、いろいろある飲食業態のうちどこが儲かっていて、どこが儲かっていないかというと、なんと「パブレストラン、居酒屋」が一人負けの模様なのだ。
居酒屋は飲食業界の負け組、
さて忘年会はどうなる?
好調な順から挙げていくと、「ファーストフード店及び飲食サービス業」「食堂、レストラン、専門店」「喫茶店」などの他業態の指数は軒並み100を超えているのに、「パブレストラン、居酒屋」だけが73.3と、最低値を更新してしまった。
前言撤回、私たちが仕事の憂さを晴らす居酒屋では、未だ景気回復の実感はなかった。
経産省にまで「是非、今年の年末はクリスマス・パーティーや忘年会で、飲食サービス業が盛り上がって欲しいものです」と文章を締め括られてしまっている。
では、実際に盛り上がっているかについて、別の調査を見てみよう。
*第3次産業活動指数や鉱工業生産指数等のデータから、飲食料品関連のデータを集め、飲食関連産業の動向を指標化したもの