安倍政権5年間の通信簿は雇用の確保で70点の及第点だ写真:首相官邸HPより

 今の安倍政権はちょうど5年目を迎えた。

 よく知られているように、アベノミクスは、(1)大胆な金融緩和、(2)機動的な財政政策、(3)成長戦略の3本柱だ。

 (1)と(2)がマクロ政策、(3)が規制緩和等のミクロ政策であり、経済政策体系としての組み合わせは、世界標準である。もっとも、日本では、①金融政策が前面に出たことはない。金融緩和の否定論者は、ハイパーインフレになる、国債暴落などと批判してきた。

 5年が経ったので、それらを含めてアベノミクスの成果を検証してみよう。

安倍首相は野党時代から
金融政策を最も意識

 自民党の中で、金融政策を最も意識していたのは安倍首相である。

 野党時代に行われた自民党総裁選で、金融政策を最も主張していたのが安倍氏だ。

 そして、総裁選で勝利し、アベノミクスへの期待が盛り上がった。