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アマゾンでいくら売れても
顧客情報は入ってこない
――BtoC企業が悩むマーケティングの課題

末岡洋子
【第166回】 2018年1月17日
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「CMO不在」の日本企業

 データの収集、それを活用したマーケティングで、欧米企業は先進事例が多い。例えばスポーツアパレルのUnder Armourはフィットネスアプリも提供しており、データ企業を標榜している。阿部氏は、マーケティングが発展してプラットフォーマーになると言うトレンドを指摘し、「お客さんのデータを握ればコンシューマーとエンゲージできる。最もデータを持っている会社がその裏にあるエコシステムを牛耳ることができる」と解説する。AppleもGoogleもこのグループだが、日本はどうか。残念ながら、世界レベルでプラットフォーマーの方向性にある企業は少ない。

 ここは、マーケティングのプロが少ないと言われる日本の文化も関係しているのかもしれない。欧米の場合はマーケティング部門が販売部門より戦略という点では力が強く、オムニチャネルの実現が比較的スムーズに進むという。これに対し、日本は逆。販売部門が強くてマーケティングが弱いという権力構造が主流だ。「国外の企業はCMO(最高マーケティング責任者)が明確にいるし、トップダウンで“デジタルマーケティングをせよ”と話が進むことが多い。だが日本企業は“CMOっているんだっけ?”と言うところも少なくない。組織的問題が大きいように見える」と高山氏。

 だが、先述の危機感もあり、変化が見られると言う。阿部氏も「アパレルやスポーツなど強いブランドがある企業を中心に、オムニチャネル主導の組織構造に変わりつつある。(この変化は)顧客とのタッチポイントがある会社から始まっており、次に純粋な小売が、自分たちの存在感がなくなると危機感を感じ、小売業に同じことが起きる。そして、タッチポイントがそれほどない消費財やトイレタリーにも波及して…と、エコシステムが順番に変わっていくような変化が起きている」という。

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末岡洋子

すえおか・ようこ/フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

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