他社と競合しているお客様から「今回はA社に決めました。申し訳ございません」と言われることがよくあった。その際「あのお客様は神経質でうるさい人だからなぁ。決まらなくてよかった」などと仲間に言っていたものだ。

 これは明らかな負け惜しみであり、非常にカッコ悪いこと。これではこの経験から何も学べないし、次の商談にも生かせない。

 本当にバカなことをしていたと思う。お客様から断られたのなら「今回のお客様は全力を尽くしたが、今の自分の実力では歯が立たなかった」と言うべきだった。

 このように捉えれば《説得力が弱いので、次回は資料をしっかり用意してから臨もう》などと敗戦経験から学び成長できるのだ。

トップ営業マンは
敗戦から学ぶ

十人十色のトップ営業マンに唯一見られる「共通点」『「稼げる営業マン」と「ダメ営業マン」の習慣』(明日香出版社刊)菊原智明著、231ページ、1512円(税込み)

 トップ営業マンは敗戦した時「あの客変人だからなぁ。断られてよかったよ」などと負け惜しみを言ったりしない。どんな厳しい断りを受けても「今回のお客様とは縁がなかったが、非常に勉強になった」といった言い方をする。

 だからこそ、商談をこなすたびに学び、そして成長していくのだ。

 営業マンとしてはすべてのお客様から契約をいただけるのが一番いい。しかし現実には「負け商談」の方が多いだろう。その経験を生かすか、それとも無駄にするかの違いは非常に大きい。

 多くのトップ営業マンも、はじめからトップだったわけではない。一つひとつの敗戦経験を生かし、血肉としている。少しずつ経験を積み上げ、ダントツレベルの実力を身につけたのだ。

 またトップ営業マンは“敗戦から学ぶことの方が多い”ということをよく知っている。だからこそ負け惜しみなど、もったいなくて言えないのだ。

 敗戦した際、負け惜しみを言いそうなところをグッとこらえ、素直に認めた時、あなたの商談力は飛躍的にアップするだろう。