・3500人以上の親を対象とした心理学会のサーベイによると、その58%がソーシャルメディアの子どもへの悪影響を心配しており、また48%は子どものスマホ使用時間を制限するのにすごく苦労したと回答している。

 そして、2つのファンドはアップルに対して、スマホの子どもへの悪影響についての研究と、親が子どものスマホ利用の状況を監視・制限できるツールの開発に、資金と人材を投入すべきと示唆しています。

 その具体策としては、端末の設定オプションに、親が子どもの年齢を入力するとスマホの使用時間や適切なソーシャルメディアなどについて、アドバイスを受けられるようなメニューを加えるべきではないかと提言しています。

公開書簡に含まれた重要な示唆
米国の株主はしっかりしている

 また、アップルは環境への負荷やサプライチェーンについて、プログレスレポートを毎年発表しているのだから、子どものスマホ利用についても同様にプログレスレポートを作成・公表すべきではないかとも提言しています。

 その上で2つのファンドは、「アップルがこの問題に適切に対応して、今の顧客により多くの選択肢とオプションを提供するとともに、次世代のリーダーやイノベーターである子どもたちと将来の顧客を守ることが、アップルの長期的な企業価値を高めることに貢献するだろう」と述べています。

 ちなみにこの公開書簡では、ソーシャルメディア企業に対しても、「iPhoneやiPadが入り口となるソーシャルメディアは、ユーザの中毒性を高め、できるだけ長時間使い続けるようにデザインされている」と言及しています。

 この公開書簡を読んで感じたのは、米国の株主はしっかりしているなあということです。

 公開書簡が主張している内容は非常に正しく、かつ重要なものです。私がこの連載で何度も述べているように、スマホやソーシャルメディアは使いすぎると、子どものみならず大人の集中力も大きく低下させるので、個人の能力や生産性、経済の生産性といった観点からは明らかにマイナスです。