共働きはダブルで
それぞれローン減税を受けられる

共働き夫婦が2人でローンを組むと、それぞれがローン減税を受けることができ、1人だけのケースより減税額が増えるメリットがあります。

前ページのケース(2)「夫の年収500万円」の場合、「ローン残高の1%は30万円の枠」がありますが、夫のローン減税対象額は26万円ですから、減税を受けられるのは26万円。
最高額は30万円なので、差額4万円の使い残しが発生します。10年間だと40万円の差になり、もったいないですね。

このとき、共働きの妻もローンを組んでいれば、減税枠の30万円を夫婦で受けることも可能です。夫婦がダブルでローン減税を受けるには、夫、妻それぞれがローンを組む(銀行ではペアローンといいます)か、フラット35のように「連帯債務」という形でローンを組む必要があります。
ただし「連帯保証」では、ダブルで減税は受けられないので注意が必要です。

また、この減税を受けるには、最初の年に確定申告が必要で、翌年以降は勤務先に必要書類を提出すれば、年末調整で手続きができます。

共働きが家を購入したら<br />それぞれローン減税を受けられる!<br />
深田晶恵(ふかた・あきえ)ファイナンシャルプランナー(CFP)、(株)生活設計塾クルー取締役。1967年生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である生活設計塾クルーのメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じてマネー情報を発信している。20年間で受けた相談は4000件以上、「すぐに実行できるアドバイスを心がける」のをモットーとしている。ダイヤモンドオンライン、日経WOMAN等でマネーコラムを連載中。主な著書に『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂6版』『平均寿命83歳!貯金は足りる?定年までにやるべき「お金」のこと』(ダイヤモンド社刊)『共働き夫婦のための「お金の教科書」』(講談社刊)ほか多数。