自動車メーカーの記者会見の数が一気に減ったからだ。本会場以外の場所で、独自会見を行うケースも増えたが、以前から独自会見と会場会見を併催してきたダイムラーは、本会場での発表を見送った。

 また、フォードはこれまで本会場に隣接するアリーナを使って大々的に行ってきたプレゼンテーション方式をやめて、本会場での開幕前日に、本会場ブースに椅子を並べるというコスト削減に転じる始末だ。

 その他、CESを意識して昨年から本会場1階で始まった、産学官連携による次世代車イベント「Auto-MOBILID(オート・モビリデー)」も、展示会場もカンファレンス会場も人の入りは決してよくなかった。CESの二番煎じを狙っても、モーターショーの地盤沈下は防げないのだ。それに、CESでの自動車バブルがいつまでも続くとは思えない。

 自動車産業はいま明らかに、大きな曲がり角に差し掛かっている。

唯一の話題はチャオ長官の講演
中身は当然のようにトランプ大統領の代弁

デトロイトショーの凋落に見る米自動車産業の不透明感基調講演する米運輸省のイレーン・チャオ長官 Photo by Kenji Momota

 そうした中で、メディアが最も注目したのが、昨年1月に就任したイレーン・チャオ運輸省長官のAuto-MOBILIDでの基調講演だ。

 筆者は、舞台に向かって前から2列目の中央、ショーのオフィシャルカメラマンの真後ろで、チャオ長官の息づかいを感じながら、彼女の言葉をじっくりと聞いた。

 概要は、(1)自動車産業は、オートモービルからモビリティへの転換期にある。(2)2016年9月に発表した自動運転ガイダンスの改訂を進める。(3)自動運転など新しい技術領域で、新たなる雇用を見込む、といったところだ。