クビから一転、最高評価を獲得!

まず、国内メーカーでのそれまでの働き方をすべて捨てた。つまり、「上司から言われたことをそのままやるだけの仕事」、言うなれば「後追いの仕事」とは一切の縁切りをした。

代わりに、「クビにならないために特化した、上司の評価を上げるための仕事」、まさに「先まわりの仕事」を始めた。

そのために、先輩コンサルタントの仕事を徹底的に観察した。自分の仕事、国内メーカーの仕事とはどう違うのか。自分の仕事をどう変えれば、クビにならずに仕事を続けられるのか──。

分析の結果、こんな違いがあることがわかった。

・暇があれば、知識のインプットに努めている
・資料作りにムダがない
・次に何をするのか、明確なイメージがある
・ミーティングにムダがない
・上司やクライアントをうまくコントロールしている
・この会社で働くことにこだわっていない

これが、先輩たちの特徴だった。

そして、私はなぜ、彼らがそうした働き方をしているのか、「日々の過ごし方」「一つひとつの仕事の進め方」まで、さらに細く観察し、先輩コンサルタントの仕事を盗んだ。

そして、その結果、クビ宣告をされた最初のプロジェクトが終わったとき、最高評価を獲得することに成功した。

それを1つの仕事術として体系化したのか、「先まわり仕事術」だ。

このプロジェクトを通じて、コンサルタントとしての基礎体力を身に付けることができ、以後もコンサルタントとして活躍し続けることができている。

また余談だが、後にこの外資系コンサルティング会社の社内ビジネススクールの責任者を任せられるほどになった。

私は37歳のとき、この会社を去った。

退社後は、前職でのビジネススクールの経験を買われて、公共機関の仕事に携わることになり、仙台にある中小企業向けの経営者養成スクールの責任者を務めた。

その後、独立を果たし、全国の企業のコンサルティングを行う傍ら、セミナーや講演、執筆活動と、大忙しの日々を送っている。

このすべてで、私は外資系コンサルティング時代に学んだ「先まわり仕事術」を使っている。

また、この仕事術のおかげで、ただ仕事に追われるだけではなく、プライベートでも自由な時間を手に入れ、公私ともに充実した人生を送ることができている。

本書では、皆さんがこの仕事術をできる限り簡単に身につけ、一生実践し続けるための方法をまとめた。これを実践すれば、誰もが、今よりもずっとたくさんの仕事を、もっと精度高く扱い、仕事とだけでなく人生ももっとよくなると約束する。