今年も“忖度チョコ”が職場を悩ませる
バレンタインといえば、日本では主に女性が意中の男性に対してチョコレートを贈るイベントとして定着しているが、いつ頃からなのか「義理チョコ」という文化も同時に根付いている。しかし、最近ではこの義理チョコに対する風当たりが強い。
とくに職場での義理チョコは大変である。部署の男性全員に渡しそびれはないか、部課長レベルには少し豪華なチョコをあげたほうがいいのか、さらには男性だけではなく女性にもあげたほうがいいのか、といった人間関係の調整が義理チョコにはつきものだからだ。一部では義理チョコのことを、“忖度チョコ”と呼ぶ風潮さえある。
平成の時代と同時に、義理チョコの文化も終焉を迎えるのか。それとも後世まで日本人を悩ませるのだろうか。今回は、義理チョコの問題について考えていきたい。
ゴディバの“アンチ義理チョコ広告”が話題に
2月1日、人気チョコレートメーカー・ゴディバが「日本は、義理チョコをやめよう。」と冠した広告を日本経済新聞に掲載し、話題となった。同広告では、「バレンタインデーは嫌いだ、という女性がいます。その日が休日だと、内心ホッとするという女性がいます」とし、義理チョコの準備や誰にあげるかといった調整が大変なことについて言及。「気を使う。お金も使う。でも自分からはやめづらい」と指摘した。
そのうえで、今の時代には義理チョコはないほうがいいと主張し、男性や企業トップにも、女性たちに対して「義理チョコ、ムリしないで」と言ってあげてほしいと呼びかけた。バレンタイン商戦が盛り上がれば盛り上がるほど儲かるはずのチョコレートメーカー側からの意外な提案に、ネット上では賛否が入り乱れて議論が広がった。