ウーバーイーツ配達員のバッグとサーティワンアイスクリームの看板ウーバーイーツ配達員のバッグとサーティワンアイスクリームの看板 撮影=筆者

夏、ウーバーイーツで注文が増えるのがアイスだ。しかし、「溶ける」という致命的なリスクを抱える“時限爆弾”を運ぶ配達員にとって、通常以上に厳しい時間との戦いを意味する。わずかな遅れがお客様からの低評価に直結し、彼らの生活に影響することさえあります。そんな過酷な状況で、「安心して届けられる」と多くの配達員から絶大な信頼を得ているのが、サーティワンアイスクリーム。配達員が思わず歓喜した、店員の”神対応”とは?(ウーバー配達員ライター 佐藤大輝)

絶対に配達したくない…
夏に配達員を困らせる「アイス問題」

 自転車配達員として春夏秋冬、これまでに計7800回以上の配達をこなしてきた私が、最も頭を悩ませる季節がやってきた。今日も私は「ハズレ」を引かないよう、祈るような気持で飲食店に向かい、ダメだったときは冷や汗を流している。

 その日、私はいつものように虫よけスプレーを全身に吹きかけ、半袖半ズボン姿で働いていた。スマートフォンが鳴り、液晶画面に「2件配送・報酬480円・距離1.3キロ」という条件の配送依頼が表示された。私はこの仕事を受諾し、某コンビニチェーン店へ向かった。

 店舗に到着すると、店員さんは冷凍庫から素早く商品を取り出し、既に用意されていた商品の入った袋に入れ、渡してくれた。恐る恐る中身を確認すると……袋の中には(私も大好きな)森永のチョコモナカジャンボが入っていた。

 猛暑が続く今、例え距離が短かったとしても、アイスを配送するのは正直気が重い。急いでお客様のところへ向かいたいが、その仕事は2件同時配送のため、私は次の飲食店に向かう必要があった(商品の引き取り~配送の順番はデリバリー会社が決めている。配達員はこれを変更することができない)。