好かれる人は、外見の力を活用している

 アメリカの心理学者メラビアンの研究によれば、相手に与える印象の55%は容姿や身だしなみ、しぐさや表情で決定されてしまいます。

 つまり言葉を発する前から、あなたの第一印象の5割以上は決まっているのです。

 ちなみに説得や交渉というと「言葉ありき」と考えがちですが、言葉が印象に与える影響は、たった7%に過ぎません。ですから、なぜか周りの人から好かれるという人は、無意識のうちに外見の力を活用しているということになります。

 無意識にやるだけでも効果があるのですから、「自分が何をすれば魅力的にうつるのか」を意識して実践していけば、好感度はあがりやすくなるでしょう。

 身の回りを見渡してみて、自分をもっと魅力的にできることがないか調べて見ましょう。人間の印象は、ちょっとしたことを変えるだけでも大きくかわってしまうものです。 

見た目のイメージを変えると印象も変わる

 女優の木村多江さんといえば、映画やドラマなど、多くの作品で活躍されています。

 大人の色気がある女優としても人気のある方ですが、著書の中でこんなことをおっしゃっています。

 「万が一、わたしが演じる役を観て、〝きれいだ〟と一瞬でも思っていただけるようなことがあれば、それは、しぐさ、表情の残像がつくり出す錯覚です」

 もともと木村さんは目が小さめなのを気にされていて「テレビに映る自分を観ると、いつもがっかりしていた」そうです。

 それを一念発起してメイクのレッスンを受けたり、自分の顔や髪型の研究をしてみたり、さまざまな試行錯誤を繰り返すなかで見つけたのが、ちょっとした瞬間のしぐさや表情で印象を変えることができるということでした。

 あなたも、よれよれだったシャツにきちんとアイロンをかけてみる、髪形をスッキリさせてみる、いつも靴を磨いてピカピカにしておくなど、まずは簡単にできることから、自分のイメージを変えてみてはいかがでしょうか。

 それだけで、人を動かす力は、ずいぶんと変わってくるようになります。