笑顔をきちんと活かしていますか

 服装に気を配ったなら、自分の表情にも注目しましょう。

 緊張してこわばった顔になっていませんか。笑顔は好感度をあげる最強の武器です。

 その表情が「あなたには敵意を持っていませんよ」「あなたに会えることをうれしく思っていますよ」という信号になります。

 反対にしかめっ面は、拒絶の信号です。

 「あなたとはお近づきになりたくない」というメッセージになります。それでは好かれるどころか、コミュニケーション自体をうまく進めることが難しくなってしまいます。

 心のつながりがない相手とビジネスの話をするのは、多かれ少なかれ緊張するものです。

 しかし、仕事とは多くの場合、アウェーで始まります。その空気に飲まれて力も発揮できないままに、時間が過ぎていく。

 これほどもったいないことはありません。笑顔というスキルはこんな時にこそ役に立ちます。 

笑顔になると気分も変わる

 緊張しそうだなと思う商談や面接の前には、事前に笑顔を作っておきましょう。それだけで突破口になります。

 また無理にでも笑顔を作っておくと、気分まで変わってきます。心も落ちつかせることができ、自然体で自分の力を発揮しやすくなるでしょう。

 外資系教育会社でセールスウーマンとして世界ナンバー2の実績を残し、いまでは人材育成の会社を経営する和田裕美さんは、駆け出しの頃はなかなか営業成績があがらず苦労されたそうです。

 そんなとき、彼女が心がけたのが笑顔。

 事務所に入るときは挨拶とともに笑顔、お客さまに会ったら笑顔。とにかく誰とでも常に笑顔を絶やさないようにしたそうです。

 駆け出しの人間にできることは限られています。ベテランのように仕事をどんどんとってこれるわけでもないし、たくさんの仕事をこなせるわけでもない。しかし、笑顔で接することなら自分にもできます。

 しかも、それで空気を明るくすることもできます。いつでも笑顔を心がけた結果、職場の空気は変わり、取引先とも仕事がしやすくなり、環境は好転していったといいます。

 その第一歩は「笑顔」という誰にでもできることから始まったのです。

 簡単なことでも積み重ねれば、誰にも負けない力に変わる。それは忘れてはいけないポイントでしょう。 


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