一般には、「3分の1の法則」というのがあり、

・自分の友人・知人からの支援が1/3
・友人・知人の友だちからの支援が1/3
まったく知らない人からの支援が1/3

 となると言われています。その解釈はよく「身内のお金で目標額の1/3は確保しろ」とされますが、それだけではありません。目標額の1/3は「まったく知らない人」から集めないと、成功には至らないのです。

 2016年3月に始まり成功裏に終わった「山元ミガキハウス」CFプロジェクト(*5)では、活動内容の効果検証や寄付者の内訳分析を、プロジェクトコアメンバーの岩野直樹氏らが行いました。すると総寄付者238人のうち、ちょうど3分の1(81人)が人的にもプロジェクト的にもほとんど繋がりのない人たちでした。

 そしてその平均支援額は1.1万円(100万円を寄付した1人を除く)で、5000円前後と見ていた予想を倍以上上回りました。そこからの寄付額は計192万円で、目標500万円の38%(総寄付額644万円の29%)となりました。これぞ社会学者のマーク・グラノヴェッター博士が1970年に見つけた「弱い紐帯の強み(*6)」です。

 逆に言えば、この遠い人たち(人的にもプロジェクト的にも繋がりが弱い人)の手厚い支援がなければ、このプロジェクトは成功しなかったのです。

 ではその遠い人たちに、どうやったらリーチできるのでしょう?

弱い紐帯にリーチするためにはSNSしかない?

 ここでは個人の夢の応援としての寄付型CFに話を絞ります。たとえば、先ほどのバレリーナ荻原寧々さんの場合はどうでしょう?

 彼女は14歳からイタリアで学び、19歳の今、海外バレエ団への入団を目指してオーディションを受けています。3月にニューヨークであるコズロヴァ国際バレエコンクールに出場は決まったものの、渡航費用が足りない……。そのために20万円を目標にプロジェクトをスタートさせました。

*5 CFサイトのチャレンジスターは東北の起業家支援に特化したものだったが現在活動休止中。
*6 転職先を見つけるのに有益な情報の84%は、いつも会うような「強い紐帯 strong ties」からではなく、まれにしか会わない「弱い紐帯 weak ties」からもたらされた。